
ヨクイニンは中国医学三大古典の一つである「神農本草経」(後漢の時代:約2000年前)に上薬として記載があります。神農本草経は一年の日数に合わせた365種の薬物が記載されており、上薬、中薬、下薬(上品(ジョウホン)、中品(チュウホン)、下品(ゲホン))に薬効ごとに分類されています。
漢方では薬効のある植物、鉱物、生物を本草と呼び、その効能を記述した本の事を本草書と呼びます。神農本草経の神農とは中国の伝説上の人物で農耕と医学の祖とされています。その神農さんが編集した本草書ということで神農本草経と呼ばれています。神農本草経は本草書の中でも最古の書物で原書は現存しませんが、後世の本草書は原書の記述を残し、注釈を付ける方法で残されているため原文が残されており中国や日本において度々復元されています。なかでも日本の江戸時代の学者である森立之によって復元された神農本草経の信頼度が高いとされています。
神農本草経において上薬は「上薬一百二十種為君、主養命以応天、無毒、多服、久服不傷人、欲軽身益気、不老延年者、本上経。」と書かれており、これは無毒であり、多く服用しても害がなく、体を軽く、気を充実させ、老ける事がないという意味です。
中薬、下薬になると副作用があったり、有毒成分を含む本草が紹介されており、保健もしくは予防的な薬物が上ランクに、治療薬が下ランクに位置しています。上薬は現代でいう健康食品に相当する本草といえるでしょう。
これらの薬物は五味(酸、苦、甘、辛、鹹)と四気(寒、熱、温、涼)に分類されており、
ヨクイニンは上薬の33番目に記載されていて「甘・微寒」で、体を軽くし元気を増し、痛みやしびれを取る作用があるとされています。